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気球炎上、爆発事故 調査中間報告

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2002年11月18日  安全委員会 事故担当  小浜真哉
 11月4日朝9:00時頃、2002佐賀インターナショナルバルーンフェスタにおいて、競技中の気球が嘉瀬川河川敷でハードコンタクトを起こした際、シリンダのコネクタ部が破損し生ガスがリーク、バスケットが炎に包まれた。乗員は直後に脱出。その後、無人の機体は炎上しながら上昇し、空中で爆発を起こし、近くの水路に落下した。
 乗員は軽い打撲と軽い火傷のみ。会場の観客や、付近の住民、住居施設にも、ほとんど被害はなかった。
 詳細は現在調査中だが、これまでに判明した事柄を以下に記す。

PIC:
 53歳 男性、パイロット暦14年、総飛行時間588時間。

機体:
 体積2190m3、AX-7、総飛行時間70時間、総飛行回数41回。
 球皮   Thunder&Colt A-77
 バーナー CAMERON シロッコ(ダブル)
 バスケット CAMERON
 シリンダ 関東高圧容器製作所、搭載本数 4本

飛行状況:
 乗員 PIC+1名(オブザーバー、23歳 男性、初フライト)
 飛行目的 競技(PDG,FIN,GBM,JDG)
 離陸総重量 約450kg(推定)、 燃料重量80kg(推定)
 地上気温8℃、 球皮内最高温度 不明、 最高高度 約2,000ft(推定)
 天候 曇、 降水確率20%、 雲底800m(ブリーフィングデータより)
 予測風速(ブリーフィングデータより転記)
  at 06:00
  Surface 14knots W, 925hpa 25knots NW, 850hpa 35knots NW
  at 09:00
  Surface 12knots NW, 925hpa 30knots NW, 850hpa 30knots NW

事故状況:
 乗員 パイロットは顔面と頭部に軽い火傷、オブザーバーは打撲軽傷。
 機体 全損状態。現在オーナー会社にて保管中。
 対人 被害なし
 対物 落下物がビニールハウスにいくつか穴を開けた。
(主な落下物の位置関係を図に示す。)

パイロットのコメント、ビデオ等より想定した、事故状況説明:
(現在、調査、整理中であり、未確定。)

  • 離陸時刻 08:38、離陸場所 小城町船田(1048/8206)道路。
  • PDGマーカーを、08:53、牛津町乙柳(1311/8106)の田に投下。
  • ハードコンタクトは、09:00 嘉瀬川ランチサイトEフィールド(1620/7914)。
  • 接地速度は、垂直方向は、6〜7m/s程度と思われる。水平方向は未分析。
  • 接地直前、パイロットがオブザーバーに「しゃがめ」と指示し、頭を押さえる。パイロット自身もしゃがんだ模様。
  • パイロットは、接地直後に、背中側で燃料のリークを発見。接地の衝撃、または人か物がぶつかって、シリンダバルブのコネクタ接続部(オスネジ部分)が折れたと思われる。
  • 接地約3秒後、かぶさった球皮が横に倒れ、バスケットが見えた頃に出火。パイロットバーナーの火が引火したと思われる。この時点でパイロットは、バルブ閉止を断念し、バスケットより脱出し、オブザーバーを引きずり出す。
  • その後気球は南側へ約30m引きずられて浮上、接地から1分48秒後、高度約500〜800ftあたりで爆発を起こす。
  • 機体最終落下は、09:03頃、嘉瀬町東原(1702/7854)のクリーク。
事故調査状況:
 現在、パイロット/オブザーバーのコメント、目撃者の証言、土手の上で撮られたホームビデオの映像、事故後の写真などを、整理、分析中。事故機および残骸は、オーナー会社の倉庫に保管中であるが、安全委員会ではまだ確認できていない。また、爆発の瞬間とそれ以降の落下を捉えた映像が、佐賀に保管されているが、まだ分析できていない。

−以上−

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