5:10 会場設営機材セッティング開始 5:30 スタッフ安全ミーティング 5:40 6時台ご予約のお客様到着 5:45 早朝体験開始 6:00 搭乗体験開始 風は穏やかに山からの吹きおろし北西風1.5m/s 7:25 7時ご予約のお客様搭乗終了 風向きは少し変わり南西風1.0m/s 7:30 当該お客様ご搭乗 地上風は穏やかに南東風1.0m/s 7:35 15mほど上昇したところで北西風の強い突風に叩かれる。地上風は変わらず南東風なので風船部分がへこみ、西側のアンカーが外れる。緊急着陸態勢をとり、気球の排気弁を開いたが風にあおられる。その後、風はさらに強くなり東側のアンカーが90°動く。直後、ロープが外れ、ゴーカートコース横に接地。 |
今回の事故において、問題点は3つあると考えられる。一つ目は、アンカーにロープをもやい結びで縛り、そのロープから新たなロープで熱気球と繋げた時に、繋いだ結び目が悪かったことである。PICの過去の経験により、その部分と繋げても外れることはなく問題なく行えたため、今回も大丈夫だと過信をしてしまった。(過去にこの部分と結んだときは、そもそも1本のロープを使用していて、気球へとつながる軸となるロープをつなげていたためほどけることはなかった(写真))2つ目は、通常とは反対方向の風向きで、冷たい風が吹いていたにもかかわらず、地上は穏やかだったため突然の突風に対応できなかったことである。事故当日は、大陸に前線がのび、さらに寒気が入ってきている状態で、大気は不安定となっていた。PICの予測や天気予報では、もう少し気温が上がってきてから風が強くなると考えていたが、突然の強風により係留ロープが外れるという事態も相まって対応ができなかった。3つ目は、通常搭乗体験前に搭乗申込書(同意書)を描いてもらっているが、搭乗者の列が切れたため、受付は後回しにして先に乗ってもらってしまったことである。そのため、事故後、搭乗者と怪我の賠償についてもめてしまった。当たり前のことだが、以上の問題点について反省し、過去の経験からくる過信よりも一つ一つの行動・対応に疑問を持ち、確認をしながらやっていきたいと考えております。 |
本事故は、誤ったロープワークが一番大きな原因と考えられる。本来の結び方、使用方法に対し、過去のうまくいった経験から誤った使用方法になってしまい、ロープがほどけ事故が生じている。本人は事故要因を分析しており、今後の活動に反映できるものと考えられる。しかしながら、今一度パイロットハンドブックの係留安全規定を熟読するとともに、正しいロープ(結び方)の使用方法も再確認してほしい。参考になるURLを下記に示す。 https://yukinoshingun.com/tozan-moyaimusubi/ また、今回の経験をもとに、他のパイロットが係留等で誤ったロープワークを行っている場合は、指摘するなど水平展開も心掛けてほしい。
|